第5-2章:Auto化の具体例

前回に引き続き、Auto化の解説をします。

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必要な機能:基本機能

 前回はパチンコの仕組みを理解しました。その中でAuto化には次の機能が必要です。

  1. へそ入賞

  2. 電チュー入賞

  3. スルー(普電)入賞

  4. V入賞(Vのあるものは)

  5. アタッカー入賞

 さらに、V入賞とアタッカー入賞は大当たり状態を検知して入賞させないとエラーになります。これを検知する方法はいくつかあります。最も実現がし易い方法は、アタッカー入賞のためのソレノイドの信号を取得する方法です。

右打ちユニットの例を上に示します。先程例示した玉検知センサとソレノイドSOLの組み合わせで出来上がっています。

ソレノイド信号・玉検知センサの信号は背面端子台にまとまって集約されています。ほとんどの台に端子台があるんじゃないかと予想します。たくさん2本ぐらいのピンが並んでいる基盤があれば、そこに玉検知・ソレノイドの信号が固まっている可能性は高いです

普図入賞・電チュー入賞・へそ入賞の3つはメイン基板に直接繋がっている可能性が高いです。

 

Auto化に必要な物と情報

  • フォトカプラ
  • マイコンArduinoなど)
  • 配線の役割の調査(ソレノイド、玉検知センサの配線を見つける)

Auto化基板のI/O:1種2種混合機の場合

台への出力として
台からの入力として
  • 電サポソレノイド(SOL

  • アタッカーソレノイド

  • Vソレノイド

 

の機能をもたせればAuto化できるはずです。

 

回路構成

Auto化基板は「マイコン」+「フォトカプラ」の構成になっています。電源はおそらく役物電源供給ラインから分岐させて拾ってきていると思われます。

玉が通ったときの検知はOMRON TL-PP725 によりオープンコレクタ出力でした。

https://components.omron.com/amusement/products/pdf/tl-pp725.pdf

 Auto化するならば、直列にフォトカプラのトランジスタ側を繋げば本体側に玉が通ったと誤検知させることができます(下図が回路図例)。玉で遊ぶことがないなら、フォトカプラのトランジスタと玉検知を入れ替えても問題ないです。

 

Auto化プログラム
  • 1種当たり → アタッカーSOL起動 → 大賞球口規定回数入賞でラウンド消化

  • 2種当たり → V_SOL起動 → V入賞→ 大賞球口規定回数入賞でラウンド消化

  • アタッカーSOLが起動しなくなったら、普図入賞を定期的に実施 → 電サポSOL起動

  • 電サポSOL起動 → 電チュー入賞開始

  • 右打ちが終了すると普図入賞しても、電サポSOLが起動しなくなる。電サポSOLの反応がなくなったら、右打ち終了し左打ち開始。

必要な機能:エラー対策

エラー対策として「OUT玉検知を誤反応させること」が必要です。これは台の「ベース異常エラー」に対する対策です。玉を使用しない場合OUT玉は出ないためこのエラーが発生します。

 

最も簡単な方法はOUT玉検知センサの代わりに自己点滅LEDを接続することです。

 

LEDが光る=導通

LEDが消灯=非導通

 


OUT玉検知センサがどこにあるか調べるのは難しいですが、セル側ではなく台枠側にある可能性が高いのではないかと思っています。

 

払い出し装置停止については解析中です。